思考のかけら

日々頭に浮かんだことを、徒然に雑然と書いていきます。

金言⑮

エンジンをかけたりアクセルを踏み込むことは誰でもできるが、穏やかにブレーキをかけることは容易なことではない。

金言⑭

靴の下から靴下を履く者はいない。

金言⑬

明日の糧を得るために、今日の命を費やして仕事をする。

金言⑫

「泣くのはやめなよ」と言われて泣き止むことができるのは、泣き慣れた俳優だけだ。

金言⑪

「子どもを愛さない親はいない」のではなく、「子どもを一度も愛さない親はいない」のである。

金言⑩

学校は、将来の奴隷養成機関でありながら、支配者養成機関でもある。

金言⑨

子どもの成長は、星の運行のようである。

金言⑧

愛による結婚も、金目当ての結婚も、別れる原因は大抵金である。

金言⑦

恋多き者は経験から学ばぬ愚か者だが、恋をしない者は経験すらしない大馬鹿者である。

金言⑥

金を得る手段は二通りある。誰もがやりたがらないが誰でもできる仕事をするか、誰もがやりたがるが誰にもできない仕事をするかだ。

金言⑤

芸術とは、嘘から出たまことである。

金言④

若者は老人になることを知らず、老人は若者であったことを忘れる。

金言③

節約の秘訣とは、安いものを長く使うことである。

金言②

赤ん坊は気付かぬうちに生まれ落ち、老人はとぼけながら死んでゆく。

金言①

幸福の秘訣とは、砂糖と塩を間違えないことである。

時代

時ははるかなずっと昔から、止まることなく川のように流れていて、人の手にはとても負えそうにない。それでも、少しでも川の流れを手ですくいたい、その手で温かさや冷たさを感じ取りたい、そんな気持ちから、一区切りの時代という概念が生まれた。 時代を分…

東京観察記①

東京駅までは新幹線で数時間だった。新幹線での旅は旅とは言い難く、単なる移動だと感じた。窓側の席から、外を次々と流れ去る風景を見ていても、ある時には田舎の殺風景な、ある時には都会のごみごみした街並が代わる代わるやってくるばかりで、取り立てて…

指揮する少年

朝のうちに空を覆っていた灰色の厚い雲が穏やかな風と共にちぎれ行き、陽の光がその隙間から少しずつ差し込むようになった午後の時間、片側一車線の車通りの少ない道路をゆっくりと一人歩いていたところ、後ろから一台の自転車が若々しい足取りで走ってきた…

酒場の議論「崖際の妻と子供」

仮に自分の妻と子供が同時に崖に落ち、片方の手に妻の腕を、もう片方の手に子供の腕を掴んだとして、いずれはどちらかの手を離してもう片方を助けなければ皆落下してしまうとしたら、どちらを助けるだろうか? 「俺は嫁を助けるかな。子供はまた産めばいい。…

誕生日前日の女

女にとっての誕生日とは、自分の価値が目減りしたことを思い知らされる、一年に一度の悲劇である。とりわけその悲劇の前日ともなると、まさにこれから処刑場へと案内される囚人のような心細さと恐怖を感じずにはいられない。 一年前の自分の写真を取り出し、…

公的機関と世間知らず

学校や役所、病院など、ほぼ全ての市民が利用する機関が話題に上がる際、少なからず耳にする言葉が「世間知らず」という言葉である。学校の先生は大学を卒業してそのまま先生になるから世間を知らない、とか、公務員の常識は世間の非常識、とか、病院の先生…

さりげない真実

口元を手で覆ったところで、咳がおさまるわけではない。 耳を塞いでみたところで、とりまく音が消え去るわけではない。 目を閉じてみたところで、瞼の裏を見ないわけにはいかない。 指先で瞼を拭ったところで、涙が止まるわけではない。 手を繋いだところで…

壁の蚊

三カ月前に壁に叩きつけた蚊の死体がまだ残っている。叩きつけた瞬間の姿は、過去見た多くの蚊の臨終の時と同じように、ありきたりでつまらないものだった。切れた弦を垂らすかのように、未練がましく後ろ足をゆっくり伸ばして死んでいった。腹から血を吐き…

葦の就活

何でもよいので、あなた自身を何かに例えてください。 はい、私は葦のような人間だと思います。 どうして葦なんでしょうか。 はい、踏みつけられても折れることなく、どんなことにも耐えていける人間だと思うからです。 それについて具体的なエピソードはあ…

「木林森」1限目

一年二組の小川先生は黒板に「木」を書いた。 「皆さんはこの漢字を知っていますか。」 40人いるクラスメイトの半分くらいが手を真っ直ぐ天井に向けて挙げた。皆が口を同じ形に横に引き伸ばしながら「き」「き」と叫び出した。 「じゃあゆうやくん」 手を挙…

うり坊の甘噛み

田舎のとある飯屋の軒先に、一匹のうり坊が頑丈な一本の赤い綱で繋がれているのを見た。そういえばどうしてうり坊はうり坊と呼ぶのだろうかとぼんやりと、そういえばうり坊のうりとはなんなのだろうかとまたぼんやりと考えながらじっとうり坊を見ていると、…

シュパンヌンク

シュパンヌンクとは日常に溢れたものである 今ここでキーボードを叩いている指先の感覚、これはシュパンヌンクである ベランダから差し込む光と、その光により生み出されるカーテンの淡い影を視覚で捉える、これもシュパンヌンクである 昼飯前の腹の鳴りと収…

遺跡を求める者

あの家の下、あのスーパーの下、あのビルの下には何が眠ってるんだ。絶対何かあるよな。あそこで発掘調査をしてる。小学校の運動場くらいの面積か。そうだ全部そんな風にすればいいんだよ。全部調査だ調査。全部の建物ぶっ壊して、そこかしこの土全部掘り返…

ポーチの女の子

丸太の腰掛けに家族三人が座ろうとしている。父と子ども二人である。小さい方の男の子が、勢いよく丸太に腰を落として背中から転げ落ちる。少し頭を打ったようである。後ろで座っている中年女性が、ああ、と言って心配そうな顔をする。男の子は泣き出そうと…

とある史学科教授の挨拶

20○○年4月○日 某大学にて 皆さんこんにちは、ご入学おめでとうございます。私は史学科で主に西洋史を研究しとります●●です。皆さんどうぞよろしくお願いします。 僕は皆さんが史学科に入ってくれてすごく嬉しいです。だって皆さんは、僕が愛してやまない史学…