思考のかけら

日々頭に浮かんだことを、徒然に雑然と書いていきます。

思考のかけら

新郎による誓いの言葉

<神父> 「あなたは健やかなる時も、病める時も、富める時も、貧しい時も、この人と愛し合い、支え合い、共に生きていくことを誓いますか?」 <新郎> (とうとうこの時がきたか。この問いに肯定の意思を示せば、俺はついに一国一城の主となる。しかし自由…

犬のおまわりさん

まったくてめえはいい身分だよ。 そうやってニャーニャー泣いてれば、俺みたいなやつにも相手してもらえるんだもんな。 もしてめえがウキッウキッとか言うようなやつだったら、迷わず背負い投げをお見舞いしてるところだったぜ。 なんだ、首輪がついてるじゃ…

切りのいい釣り銭

小銭が財布に溜まっているとき、レジで勘定をする際にはできるかぎりそれらを処理してしまいたい。例えば360円を請求された場合、ちょうどその額が財布になければ、510円とか1010円などを払って、10円以下の小銭を減らすことを考える。上手く財布の中が掃除…

掘り起こした先生の手紙

お久しぶりです。 この手紙が読まれているということは、きっと皆さんが同窓会を開いて、昔校庭に埋めたタイムカプセルのことを誰かが思い出して、みんなで掘り起こしたのでしょう。 案外しっかりしたカプセルだったようで、先生は安心しました。 目で見て読…

出べそのお母さん

昨日、2組の北野に「お前の母ちゃん出べそ」って言われました。 今時そんな言葉を使う人がいるなんてびっくりしましたが、多分アホのあいつのことだから、昔の漫画か何かを読んで覚えて、つい使ってみたくなったんだと思います。 でも私もその言葉は人をバカ…

心と体

具体的に言うと、今私の右の鼻には大量の鼻水が溜まっている。鼻の奥の方から湧き出してくるので、応急処置的に鼻をかんでも次から次へと泉のように湧いてくる。ついでに左の鼻にも鼻水が溜まってくる次第で、息苦しいことこの上ない。鼻が詰まると脳味噌も…

魔女の一撃

おや、あんたも魔術を習おうってのかい。 最近は見習いに来る若いのが多いねえ。 こんな老いぼれのどこに憧れるのか知らんが、まあ年寄りの暇つぶしにはなるかね。 わしも色々魔術は心得とるがね。 中でもお気に入りなのが、あんたらが「魔女の一撃」って呼…

生者の呼び声

何を悩んでいるの? あなたのいるべき世界はここでしょ? 真面目に汗水垂らして働いて、そのおかげで美味しいご飯が食べられるんでしょ? タダ飯が美味しいなんて、そんなことありえないわよ。 あなたは自分がこの世界に来た時のこと、多分覚えていないわね…

死者の呼び声

お前は何をもたついてるんだ? 早くこっちに来いよ。 こっちは極楽だぜ。 そっちみたいにあくせく働く必要なんてねえ。 腹が減って辛い思いをすることもねえ。 食っても食っても腹がいっぱいになることもねえ。 つまり常時食い放題ってわけだ。 俺もそっちに…

渋滞時の車線選択

高速道路においても下道においても、公道を走る限り渋滞というものには否応なしに遭遇してしまう。この渋滞は出来ることなら早く抜け出したいものである。バイクは幻の車線を自ら作り出して走り去っていく場合もあるが、車も出来ることなら我先に前へ前へと…

すれ違い方

前方からやってきた人とすれ違うとき、お互いに進路をずらそうとすることにより、図らずも相手の進路を妨害してしまうことがある。妨害時にはお互いに体を左に一振り、右に一振りして、合わせ鏡のように同じ動作をする。この動作をすることで思わぬ友情が芽…

自殺の名所

名所という言葉には、有名な場所、という意味がある。自殺するにも有名な場所があり、その場所はしばしば「自殺の名所」と呼ばれる。 「自殺の名所」と呼ばれる場所には、一体どんな特徴があるのだろう? まず最低条件は、その場所での自殺者が多い、という…

スーパーの左回りと右回り

私はほぼ毎日近所のスーパーに通っている。その日の晩御飯のことは、そのスーパーに行ってから判断する程度には頼りきっている。今日もいつもと同じスーパーに寄って帰ってきた。 いつも何の気なしに店内を回っていたが、最近その回り方について考えていた。…

無限の数字

数字というのはとても便利でわかりやすいものだ。これを見れば自分がどれだけのものを持っているか、相対的にどこに立っているのか、ある程度把握できたりする。 試験の成績は数字で示されることがほとんどである。仕事の成果も、必ずしも反映されるとは限ら…

本の読み方

本を読んで、全体の要約やあらすじを書くことがしばしば推奨される。学校の国語の授業でもそれを求められてきたし、私もそれを長い間大切なことだと思ってきた。 確かに全体の枠組みを捉えることは、一つの体系として把握するために有効だと思う。人に本の内…

失恋の弊害

恋愛は誰もが経験するべきもので、時には手痛い結果である失恋も、人生経験においては大切なことだと言われることがある。これには私も賛成である。これほどに幸福と絶望が凝縮されるイベントは、恋愛を置いて他にはないのではないかとも思える。 しかしあら…

思うところあって

自分の方針を転換したり、環境を変えたことを人に報告するにあたり、「思うところあって・・・」という表現が使われることがある。私はこの言葉を以前からたびたび目にし耳にし、思わず格好つけて真似してみたくなったりもするのだが、よくよく考えてみると…

シーソーの上の恋人たち

私は男女の恋愛関係を、シーソーのようなものとして捉えている。今日はそれについて、自分の考えをまとめておきたい。 ここで一組の男女と一つのシーソーに登場してもらおう。 女がすでにシーソーに座っている。誰か早く来ないものかと待ちかねている。女は…

自転の認識

月が大きく美しく見える秋の季節は、私のお気に入りである。昨日も夜空に浮かぶ大きな月に見惚れていたのだが、その際に次のような一つの事実に気づいた。 それは、「私は自転を認識できていない」という事実である。 私の立つこの地球は自転しているらしく…

料理の感想を述べる前の唸り声

食事の際に料理の感想を求められた人の姿を思い返してみると、多くの人が感想を述べる前に「ん~!」と唸り声を発していることに気づいた。 料理のレポート番組でも、一般人の日常の食事風景の中でも、同じ現象が見られる。 そしてこの現象は、それほど親し…

学校教育と個性

最近の学校教育では、子供の個性を伸ばすことに重点を置いて取り組んでいるようである。 子供達一人一人の個性を見極め、それを伸ばしてあげる教育をしなければならないという。 学歴偏重の学習から解き放たれる方策を、様々に打ち出しているという。 私とし…

煮るか焼くかの選択

「煮るなり焼くなり好きにしろ」という言葉がある。 追い詰められてもはや成す術もないとき、両手を挙げて言う台詞のようである。 私のこれまでの人生では、それほどまで人に追い詰められたことはないし、追い詰めたこともない。 しかしこの先の人生でそのよ…

文章化以前以後

自分の思いを文章にして書いていると、あやふやでまとまりのなかった頭の中から言語化できる要素が搾り出されて、脳が少しずつすっきりしていくのを感じる。 日々の思考の跡を振り返ってみると、自分の歴史のようにも思えて少し嬉しくなる。 しかしそれと同…

カテゴリー化前提の思考

記事をネット上で書き始めて、もうすぐ一ヶ月ほどが経とうとしている。 過去に思いつくままに書いた記事を見返してみて、整理のため各記事にカテゴリーを与えるのがよいのではないか、とふと考えた。 しかし、これについては少し思いとどまることにした。 記…

酒の席での餌探し

飲み会などの酒の席では、誰もが「餌」を探している。 ここで言う「餌」とは、文字通りの意味と比喩的な意味を含んでいる。 それほど友好的な関係ではなく、かといってその後の人間関係を考えるとあだおろそかにはできない場では、餌探しの傾向はとりわけ顕…

選挙における候補者氏名のひらがな表記

先日は台風の中選挙が敢行された。 夜中に唐突に選挙の「選」の文字に心惹かれてブログにメモを残してしまったが、他にも印象に残るものがあった。 小選挙区選挙における候補者氏名である。 候補者の名前を見てみると、ひらがな混じりの名前が多数を占めてい…

メモ 選挙の「選」の字

今日は選挙の日だった。 「選挙」という字を眺めていて、「選」の部分が気になった。 この漢字の一部である「己」の部分を「巳」として一本線を引っ張って見てやると、人が二人仲良く肩を組んで馬に乗っているように見える。 全く深い意味も根拠もないが、書…

賞賛と批判

何かを成し遂げて誰かにその成果を見せるとき、私たちは何かしらの評価を受ける。 私が何かの評価を頼まれた時、「よかったよ」などとテキトーに言葉を返す時がある。 「よかったよ」と評価するときは、大抵の場合ほとんど何も見ていない。細かく評価するの…

「曜日」による理解

誰かと何かを約束する際には、いつどこで、という点を確認する。 「何月何日」という点は必ず確認される重要事項である。 しかし、約束の際に「何月何日」という点だけを確認されると、私は少しだけ不安になる。 そこに「曜日」に関する情報がないと、約束の…

一匹ずつ現れるゴキブリ

ふとゴキブリのことを考えてみると、奴らの生態には不思議な点があることに気づく。 家の中で奴らが現れる時、必ずと言っていいほど一匹ずつ現れる。 一匹のゴキブリがいれば他に何匹も潜んでいるというけれど、リアルタイムに目の前に現れるのは、私が経験…