選挙における候補者氏名のひらがな表記
先日は台風の中選挙が敢行された。
夜中に唐突に選挙の「選」の文字に心惹かれてブログにメモを残してしまったが、他にも印象に残るものがあった。
小選挙区選挙における候補者氏名である。
候補者の名前を見てみると、ひらがな混じりの名前が多数を占めている。
ひらがなを名前表記に用いる場合、以下の3つの利点があると考えた。
まず一つ目は、投票権利者に親しみを与えることができる点である。
「太郎」と漢字で書くよりも、「たろう」とひらがなで書いた方が、何やら肩の力が少し抜けるような気がする。
見慣れない難しそうな漢字で表記されていると、自分とは違う遠い世界の人間のように感じられる。
金がなければ立候補さえままならない政治家の世界なのだから、少しでも一般庶民に近しい印象を与えなければならない。
二つ目の利点は、書き損じを防ぎやすい点である。
投票用紙には候補者の氏名を書くことになるけれども、難しい漢字ではどうしても書き間違いが発生しやすい。
最近の開票は機械で一斉に投票用紙を選別することが多いようだが、あまりにもそれらしくない漢字を書いてしまうとはじかれる要因になるだろう。
その点、ひらがなであれば誰でも容易に書けるし、開票時に人の目で選別する際にも判断しやすい。
そして三つ目は、書きやすさにより選んでもらいやすい、という点である。
ほぼ同じ条件の候補者が一覧で並べられている場合、私なら書きやすい方の名前を書くだろう。
投票用紙に書く際は立ったままなので、出来る限り書く手間を減らして早く終わらせたい。
候補者氏名のひらがな表記について、私見として大雑把に以上の3点を挙げた。
名前表記の段階で、どれだけ自分をアピールできるか、投票してもらいやすくするか、政治家の得票争いはすでに始まっているようである。