思考のかけら

日々頭に浮かんだことを、徒然に雑然と書いていきます。

パンドラと希望

パンドラというのは、ギリシャ神話に登場する女の名です。彼女は開けてはならない瓶の蓋を開けてしまい、あらゆる厄災が世界中に広がりました。しかしその瓶の底にはただ一つ、「希望」が残っていたということです。これが人の持ちうる最後のもの、どれほど絶望する時にも心の底に残る希望だと言われています。

しかしこの話には続きがあります。パンドラは「希望」の残る瓶を持ち、ある男のもとに嫁ぎました。この時から、女は結婚する時、心に希望を抱いて結婚するようになったと言います。反対に男にはそのような希望はないと言います。

まだ続きがあります。パンドラは結婚後、それほど楽しい生活を送れませんでした。そこで彼女は瓶の底の「希望」のことを思い出し、それを飲めば希望ある楽しい結婚生活が送れるだろうと思いました。彼女がそれを飲み干すと、「希望」を失った瓶は砕け散りました。その日から彼女の生活は、以前より悲惨なものになりました。この時から、多くの女の結婚生活は、希望のない悲しいものになったと言われています。