2019-01-01から1年間の記事一覧
愛のために夢を諦めた男が、妥協の仕事がつまらないことの捌け口として遊びの女を見つけ、ついに夫の不倫に気づいた妻に三行半を突きつけられ、まさに夢を諦めてでも手に入れたはずの愛すら失う。
職場で控えた方がよい話題トップ3は、年齢、学歴、宗教だ。
深夜遅くまで起きて勉強するより、早く寝た方が内容が記憶に残りやすい理由は、寝ている間に物の怪が枕元に座り、脳みそのシワに針を落として記憶を刻みこんでくれるからである。 この物の怪は盲目で、口と鼻に穴がなく、全身は真っ黒でこんにゃくのように柔…
噂好きの暇人は、初対面で相手の顔より左手の薬指に注目する。
完全な輝きを放つ太陽に対してでさえ、日焼けを気にしたり眩しさを愚痴ったりと、何とかして欠点を見出そうとする人類が、なおさら不完全な人間に対して不満を持たないことがあり得ようか。
底の見えない真っ暗闇の海の中で、ジタバタと立ち泳ぎしている自分を見つける。足がつりそうになるのを必死に堪えながら、水面から顔を出してすんでのところで息継ぎをする。足が疲れたらまた少し溺れて水面下に落ちる。このまま溺れ続ければどれだけ楽かと…
「今日は曇ってるなあ」 「雲が一つ通り過ぎてるだけですよ、5秒もしたらかんかん照りに戻ります」 「雲が一個でもあったら曇りや」
「あらー、おいくつ?」 「まだ1歳になったばかりで。」 「若いねえー。」
「どんな経験も無駄にはならない」 善を追求する経験がより良い成長の種に、愚鈍で取り返しのつかない経験が堕落の胤となるとすれば、なるほどどんな経験も相反する善悪いずれかの性質の発展に無駄なく寄与するのであり、その意味でこの言葉は正しいと言える…
男子の交際経験の有無は、「なぜ女子はポケットに物を入れずにバッグを持ち歩くのか?」という質問への答え如何で推し量ることができる。
誰かの為にしたことが、他の誰かの益になるのは稀である。
フケだらけのおっさんがいびきと屁をこきながら座っていた席を数日前から予約して観る映画に感動の涙を流す。
美味いカップ麺を作るために弱火でじっくり湯を沸かす。
鼻奥をくすぐるこの感覚を、匂いと言うか、香りと言うか、個人の品性に関わる重大な問題である。
健康なペットの飼い主は夜更かしをしない。
サイフの紐を一本解けばナイフが飛び出す。
「明日死ぬとしたら」と毎日考えながら生きられるほど、人は強い生き物ではない。
レイトショーでも映画は昼間と同じ明るさで上映される。
「男は女と違う」とやたらに言う男に限って、女は男と違うということを理解していない。
財布に金をかけ過ぎて 財布に入れる金がない
竹のごとく根は強く持ち、節々は風に任せてしなやかに吹かるるべし。さすれば強情ゆえの骨折りも少なからん。
やる時の動機付けは一つだが、やらない時の言い訳はたくさんある。
一期一会の大勢の前で歩行信号を無視して足を踏み出すのは、講義室の質疑応答で誰もがうつむいているのに一人だけ手を挙げる時よりは随分気楽な行為に見える。
ほどけた靴紐を踏むのは大抵他人ではなく自分の足だ。
子育ては親が自らの死を子に見せることで完結する。
盗った奴が悪いのか?人が盗りたくなるような物を人前で見せびらかして誘惑する奴が悪いのか?
波止場で見知らぬ女の子が手を振って迎えてくれる船旅は豪華客船クルーズにはるかに勝る。
どうせまた腹が減るのになぜ飯を食うのか、という問いに対しては、今腹が減っているから、と答えるしかないだろうか。
泣いている子供にハンカチを渡すのが親の役目だろうか。それとも泣き枯れるのを待つのが親の役目だろうか。
一冊の本を一度読んだだけで済ませるくらいならば、いっそ読まない方が有意義な時間を過ごせる。