私的名画① ソフィー・アンダーソン「ひばりの歌」
この記事群では、私が部屋に飾っている絵画を紹介していきたいと思う。
飾っているといってももちろん本物ではなく、ポスターである。
毎日眺めている絵画に対する自分の思いを、文字にして残しておきたくなったのである。
絵画ポスターの紹介は不定期に、普段の記事の合間に息抜きがてら掲載することにしよう。
初めに申し上げておくと、これらの記事においては一般的な解説などは行わず、あくまで私の主観のみで作品を語ることにしたい。
あらかじめ絵画の構成や背景事情を説明されてから作品を見るのは、私としては他人に勝手にカスタマイズされたメガネで作品を見るような気がして、あまり好きではない。
その点一個人の勝手な感想や考えなどは大して参考にもならず、それほど邪魔にもならないと思う。
よって、作品の描かれた背景事情や作者について気になる方は各自で調べていただきたい。
本日紹介するのは、ソフィー・アンダーソンによる「ひばりの歌」である。
大変美しい、若い女性の絵である。
この女性の生涯の中で、最も美しく輝いている瞬間を見事に切り取っている。
豊かな胸が強調されるようにして描かれるが、全く性的ないやらしさは感じない。
爽やかに金髪をなびかせる気持ちの良い風が、画面越しにこちらの肌でも感じられそうだ。
綺麗な眼差しはどこか遠くを見つめている。その先にあるのは希望や夢であるに違いない。
自分がこの先見るものはすべて輝かしいものだと信じて疑わない、若く楽しい時代を生きる人特有の眼差しである。
この女性が将来年老いて死ぬ間際、ここに描かれた青春時代の自分の姿を見るならば、全生涯のすべての思い出は鮮やかに塗り替えられて、幸せな人生であったことに満足しながらこの世を去るだろう。
私はこの絵を毎朝観ているが、その度実に若々しい気持ちにさせられる。
このような素晴らしい絵画を残してくれた作者に、私は本当に感謝している。